外国人が読めない日本語の正体とは?2026年版・漢字や助詞の難しさと改善策を徹底解説
「外国人が読めない文章」と聞くと、難しい漢字や専門用語が並んだ文章を想像するかもしれません。しかし、日本語学習者がつまずくのは、それほど特殊な文章だけではありません。「明日までに確認しておいてください」「結構です」「こちらで対応します」といった、日常生活や仕事で頻繁に使われる表現にも、読み取りを難しくする仕組みが隠れています。
2026年3月27日に出入国在留管理庁が公表した統計によると、2025年末の在留外国人数は412万5,395人となり、初めて400万人を超えました。さらに、2026年5月に公表された令和7年度の在留外国人に対する基礎調査では、日本語を現在学んでいる人が37.3%、過去に学んでいた人が49.6%という結果も示されています。日本語を使う人の背景が多様になるなか、文章をどう書けば正確に伝わるのかが問われています。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 難しさの正体:漢字の読み分け、助詞、主語の省略、同音異義語などが、文章の意味を判断する負担になる。
- 英語との違い:日本語は助詞や文脈に頼る部分が大きく、語順だけでは意味や動作の主体を特定できないことがある。
- 改善策:一文一情報を基本に、主語・行動・期限を明示し、難しい言葉や曖昧な表現を具体的に言い換える。
【なぜ読めない?】外国人にとって日本語の文章が難しい5つの理由
日本語が読みにくい理由は、単純に漢字の数が多いからではありません。文字、文法、語彙、文脈、文化的な前提が重なり、読み手が文章の意味を補いながら理解しなければならない点にあります。
1.一つの漢字に複数の読み方がある
日本語の漢字は、同じ文字でも単語によって読み方が変わります。例えば「生」は、「生きる」「生まれる」「生徒」「一生」「生ビール」などで読み方が異なります。「今日」も「きょう」、「明日」も「あした」「あす」など、複数の読み方が使われます。
漢字を知っている外国人でも、日本語の読み方をそのまま推測できるとは限りません。特に、漢字を使う中国語圏の学習者と、漢字に触れる機会が少なかった学習者では、読みやすい単語や推測できる意味が異なります。
また、漢字が読めても、語句全体の意味が分からなければ文章を理解できません。「見合わせる」は、日常会話では予定を変更する意味で使われますが、鉄道の案内で「運転を見合わせています」と書かれていれば、運転を一時的に取りやめているという意味になります。
2.助詞が変わるだけで意味が変わる
日本語の「は」「が」「に」「で」「を」「から」などの助詞は、単語同士の関係を示します。短い文字でありながら、誰が何をしたのか、どこで行動したのか、誰に向けた行動なのかを判断する手がかりになります。
例えば、「私は友達に本をあげた」と「友達は私に本をくれた」は、登場人物と本が同じでも、物を渡す方向が逆です。助詞や動詞の使い方を正確に読み取れなければ、文章全体の意味を取り違える可能性があります。
さらに、「東京は初めてです」と「東京が初めてです」のように、助詞の違いは文脈や自然さにも関係します。助詞を単語のように一つずつ翻訳するだけでは、日本語特有の意味の組み立てを理解しにくいのです。
3.主語や目的語が省略される
日本語では、誰の行動なのかが会話や前後の文章から分かる場合、主語や目的語を省略することがよくあります。日本人にとって自然な表現でも、日本語学習者には判断材料が不足しているように感じられます。
例えば、「田中さんは鈴木さんにメールを送りました。あとで電話すると言っていました」という文章では、後半の「言っていました」の主語が明示されていません。前後の状況を知っていれば田中さんだと推測できても、文面だけでは解釈が揺れる余地があります。
英語では主語を明示する文が基本となるため、日本語の省略表現に慣れていない人は、誰が何をしたのかを頭の中で補わなければなりません。
4.同じ音でも意味が異なる
「はし」は、橋、箸、端などを表します。音声では同じ発音になり得るため、漢字や前後の文脈がなければ意味を区別できない場合があります。
文章でも、同音異義語や多義語は理解を難しくします。「かける」には、電話をかける、眼鏡をかける、時間をかける、鍵をかけるなど、複数の用法があります。単語帳で一つの意味を覚えただけでは、実際の文章を正しく解釈できません。
5.敬語や遠回しな表現に隠れた意図がある
「検討します」「結構です」「少々お待ちください」などは、文字どおりの意味だけでは意図を判断しにくい表現です。「結構です」は、状況によって肯定にも断りにもなります。「検討します」も、実際に検討するという意味で使われる一方、明確な約束を避ける返答として使われることがあります。
敬語には、尊敬語、謙譲語、丁寧語などの使い分けがあり、語尾や動詞の形から相手との関係を読み取る必要があります。日本語の読解では、単語の意味だけでなく、話し手の立場や場面まで考慮しなければならないのです。
【具体例で比較】外国人が誤読しやすい日本語と伝わる書き換え
日本語の文章が難しくなる仕組みは、実際の例を見ると分かりやすくなります。次の表では、日常生活や職場で使われる表現を取り上げ、読み違いが起きやすい理由と改善方法を整理しました。
| 難しい表現・例 | 読み取りにくい理由 | 伝わりやすい表現 |
|---|---|---|
| 明日中に提出してください | 「明日中」がいつまでなのか、具体的な時刻が分からない。 | 明日の午後5時までに提出してください。 |
| 結構です | 承諾にも断りにも使われ、意味が文脈に左右される。 | 必要ありません/それで問題ありません。 |
| 資料を見ておいてください | 「見ておく」が確認、予習、事前準備のどれを求めているか曖昧。 | 会議の前に資料を読んで、内容を確認してください。 |
| 運転を見合わせています | 「見合わせる」が通常の「見る」とは異なる意味で使われている。 | 電車は今、走っていません。運転を再開する時間は未定です。 |
| ご記入のうえ、ご提出ください | 漢語や丁寧な言い回しが重なり、具体的な行動が分かりにくい。 | この紙に必要なことを書いて、窓口に出してください。 |
| 山田さんは鈴木さんに資料を渡しました。あとで確認すると言っていました。 | 後半の行動を誰がするのか、主語が明示されていない。 | 山田さんは、あとで資料を確認すると言っていました。 |
| こちらで対応いたします | 「こちら」が誰を指すのか、「対応」が何をすることなのかが不明確。 | 担当者の私が、今日中に書類を確認します。 |
ここで押さえたいのは、難しい表現が必ずしも間違った日本語ではないという点です。元の文章は、日本人同士であれば自然に理解できる場合があります。しかし、読み手が共有している知識や状況を持っていない場合、意味を補う負担が増えます。
例えば「明日中」は、日常的には明日の終わりまでという意味で使われますが、業務の締め切りとして伝えるなら、具体的な時刻を示したほうが誤解を防げます。「資料を見ておいてください」も、読むだけでよいのか、内容を理解しておく必要があるのか、問題点を探すのかによって適切な表現が変わります。
文章を分かりやすくするには、単に漢字をひらがなに変えるだけでなく、読み手が次に何をすればよいのかまで明確にすることが大切です。
【英語との違い】日本語学習者が読解でつまずく文法と文章構造
外国人が日本語を読むとき、母語との違いが理解を難しくすることがあります。ここでいう外国人にはさまざまな言語背景の人が含まれるため、英語を母語とする人の傾向がすべての学習者に当てはまるわけではありません。それでも、日本語と英語を比較すると、日本語の特徴が見えてきます。
語順よりも助詞が重要になる場面がある
英語では、一般的な平叙文において主語、動詞、目的語の順序が意味の解釈に大きく関係します。一方、日本語では助詞が文中の役割を示すため、語順を入れ替えても意味が保たれることがあります。
例えば、「太郎が花子に本を渡した」と「花子に太郎が本を渡した」は、どちらも太郎が花子に本を渡したという意味です。語順だけを手がかりにすると、主語や受け手を誤認する可能性があります。
英語を学んできた人にとっては、助詞を読み取って文の構造を組み立てる作業そのものが、日本語読解の新しい課題になることがあります。
主語を省略しても文章が成立する
英語では主語を明示する文が基本ですが、日本語では文脈から分かる主語を省くことが珍しくありません。「もう食べました」「あとで連絡します」「分かりました」といった表現は、主語がなくても会話が成立します。
ところが、複数の人物が登場する長い文章では、誰が何をしたのかを追跡する必要があります。日本語の文章に慣れていない人は、省略された主語を前後の情報から推測するため、文章が長くなるほど負担が増えやすくなります。
説明書や業務マニュアルでは、主語を省略しすぎないことが有効です。例えば「確認後、提出してください」よりも、「担当者は内容を確認してから、申請書を提出してください」と書けば、誰が何をするのかが明確になります。
否定、婉曲表現、二重否定の意味がつかみにくい
「できないことはありません」「悪くないと思います」「必ずしも正しいとは限りません」などは、否定表現が重なったり、断定を避けたりする日本語です。文法的には理解できても、話し手がどの程度賛成しているのか、何を否定しているのかを判断するには、表現の細かな違いを読み取らなければなりません。
災害情報や行政手続きの案内では、こうした回りくどい表現を避け、「この建物には入らないでください」「この書類を出す必要があります」のように、行動を直接示すほうが安全です。
句読点があっても単語の境目が見えにくい
日本語は、通常の文章で単語ごとに空白を入れません。漢字、ひらがな、カタカナが連続して現れ、句読点によって文の区切りを示します。そのため、語彙を十分に知らない学習者は、どこで言葉を区切ればよいのか分からなくなることがあります。
また、「申請手続開始日」「利用者情報変更届」のように、名詞が連続する表現は、日本人にも一読して意味を取りにくい場合があります。「申請の手続きを始める日」「利用者の情報を変更するための届出」と分ければ、言葉同士の関係が見えやすくなります。
句読点を増やすだけでなく、一文を短くする、箇条書きを使う、長い名詞の連続を動詞のある文に変えるといった工夫が、読解の負担を軽くします。
【実践編】外国人に伝わる「やさしい日本語」への書き換え方
外国人に分かりやすい文章を作るための考え方として、行政機関でも「やさしい日本語」の活用が進められています。出入国在留管理庁と文化庁は2020年8月28日、在留外国人に情報を伝える際の「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」を公表しました。行政情報などを多言語で発信するだけでなく、理解しやすい日本語で伝えることを目指したものです。
やさしい日本語は、幼い人向けの日本語でも、すべての漢字をひらがなに置き換えた文章でもありません。必要な情報を選び、難しい表現を言い換え、相手が行動できるように整理した日本語です。
コツ1.一文に情報を詰め込みすぎない
例えば、「申請書をご記入のうえ、必要書類を添付し、期限までに窓口へご提出いただきますようお願いいたします」という文章には、記入、添付、期限、提出という複数の行動が含まれています。
次のように分ければ、行動の順番が明確になります。
- 申請書に必要なことを書いてください。
- 必要な書類を一緒に用意してください。
- 10月30日の午後5時までに窓口に出してください。
締め切りなどの具体的な情報を入れる場合は、実際の制度や業務の条件に合わせる必要があります。文章を短くするために、重要な条件まで削ってしまってはいけません。
コツ2.難しい言葉を具体的な動作に置き換える
「確認する」「対応する」「実施する」「措置を講じる」などは、便利な反面、何をするのかが曖昧になりやすい言葉です。読み手に求める行動が分かるように、具体的な動詞に置き換えます。
- 「安否を確認する」→「無事かどうかを調べる」
- 「速やかに避難する」→「すぐに安全な場所へ逃げる」
- 「必要書類を提出する」→「必要な書類を窓口に出す」
- 「運転を見合わせる」→「電車を一時的に止める」
ただし、専門用語を常に削ればよいわけではありません。医療、法律、行政などでは、正式な用語を知ること自体が必要な場合があります。その際は、正式な言葉を残しながら、後ろに簡単な説明を添える方法が有効です。
コツ3.主語、期限、場所、対象を明示する
「確認してください」だけでは、誰が、何を、いつまでに確認するのかが分かりません。仕事や手続きの文章では、次の要素を意識すると伝わりやすくなります。
- 誰が:担当者は、申請者は、利用者は。
- 何を:申請書を、本人確認書類を、予約内容を。
- いつ:今日の午後5時までに、会議の前に。
- どこで:窓口で、指定されたウェブサイトで。
- どうする:提出する、電話する、内容を確認する。
すべての文章に主語や期限を追加する必要はありません。前後関係から明らかな情報は省略できますが、誤解すると手続きの失敗や安全上の問題につながる部分は、明示することを優先します。
コツ4.漢字、カタカナ、外来語の使い方を見直す
漢字は意味を推測する手がかりになりますが、量が多すぎると、漢字に慣れていない人には負担になります。一方で、漢字をすべてひらがなに変えると、かえって単語の区切りが分かりにくくなることもあります。
文化庁などの「やさしい日本語」関連資料でも、漢字の量への配慮やふりがなの活用、外来語の扱い、受け身表現や使役表現をできる限り避けることなどが紹介されています。
例えば、「ライフライン」「ダイヤル」「デマ」のような語は、英語などの知識があっても、日本語での意味や使われ方を正確に推測できるとは限りません。重要な案内では、単にカタカナ語を使うのではなく、「電気・水道・ガス」「電話番号を入力する」「うその情報」のように、文脈に合った説明を添えると理解しやすくなります。
コツ5.書いた人ではなく、読み手に確認してもらう
文章を書いた本人は、説明の前提を知っているため、分かりにくい部分に気づきにくいものです。可能であれば、日本語学習者や外国人の利用者に実際に読んでもらい、何を意味すると思ったか、どの行動を取るかを確認します。
「分かりましたか」と聞くだけでは、相手が遠慮して問題を指摘しないこともあります。「この案内を読んだら、次に何をしますか」と尋ねれば、文章が意図どおりに伝わっているかを確かめやすくなります。
【読解力の実態】日本語能力試験JLPTと外国人の読みづらさは別の問題
日本語学習者の読解力を考えるうえで参考になるのが、日本語能力試験(JLPT)です。公式の認定基準では、試験はN5からN1までの5段階に分かれており、N5が最も易しく、N1が最も難しいレベルです。
N4・N5では、基本的な語彙や漢字を使った身近な文章を理解できるかが中心となります。N3では日常的な話題の文章や新聞の見出しから概要をつかむ力が求められ、N2・N1では新聞記事、解説、評論など、より幅広い文章を読み、内容や論旨、表現意図を理解する力が必要になります。
この段階設定からも分かるように、日本語を読めるかどうかは、単にひらがなや漢字を認識できるかだけでは判断できません。文の構造を理解し、語彙の意味を選び、文章の要点をつかみ、書き手の意図を推測する力が関係します。
一方、JLPTのレベルと、実生活で特定の文章を理解できるかどうかは同じではありません。試験に合格していても、専門的な契約書、地域独自の行政案内、業界用語の多い社内文書などを簡単に理解できるとは限りません。逆に、日常会話が得意でも、漢字の多い長文や抽象的な説明を読むことに苦労する人もいます。
出入国在留管理庁が2026年5月に公表した令和7年度の在留外国人に対する基礎調査では、日本語学習歴がある人は回答者全体の86.9%でした。その内訳は、現在学んでいる人が37.3%、現在は学んでいないものの過去に学んでいた人が49.6%です。これは、外国人の日本語能力が一様ではなく、学習経験や現在の学習環境もさまざまであることを考えるうえで参考になります。
同調査では、日本語学習に関する困りごととして、教室や語学学校の受講料金が高いこと、近くに無料の日本語教室がないこと、学んだ日本語を活用する機会がないことなども挙げられています。読みづらさを本人の努力だけの問題にせず、学習環境と、情報を発信する側の文章の両方から考える必要があります。
【プロの結論】読めない原因を本人の能力だけに帰さない
外国人が読めない文章を改善するうえで大切なのは、難しい日本語をすべて排除することではありません。誰に何を伝える文章なのかを明確にし、必要な情報を正確に届けることです。
読み手の日本語能力、母語、漢字の知識、生活経験によって、つまずく部分は異なります。漢字を使う言語の出身者にとっては漢字が意味を推測する助けになることがありますが、非漢字圏の人には漢字の多さが負担になる場合があります。同じ人でも、日常会話、仕事のメール、法律文書、災害情報では理解しやすさが変わります。
そのため、すべての外国人に同じ文章が最適だと考えるのではなく、用途に応じて書き方を調整することが現実的です。
- 日常的な案内:短い文、具体的な動詞、分かりやすい語彙を使う。
- 仕事の指示:担当者、行動、期限、提出先を明示する。
- 行政・契約関係:正式な用語と必要な条件を維持し、補足説明を加える。
- 災害・緊急情報:最初に取るべき行動を示し、曖昧な表現や不要な前置きを避ける。
- 学習教材:漢字の読み方、助詞の働き、文脈による意味の違いを例文で説明する。
また、「やさしい日本語にすれば、誰にでも伝わる」という考え方にも注意が必要です。日本語の習熟度だけでなく、読み書きの経験、視覚的な情報の見やすさ、専門知識の有無によっても理解は変わります。重要な情報は、必要に応じて多言語化や図解、問い合わせ窓口などと組み合わせることが効果的です。
文章の分かりやすさは、読み手が何度も読み返さなければ理解できないかどうか、必要な行動を正しく判断できるかどうかで評価できます。書き手が「正しい日本語を書いた」と感じることと、読み手に正確に伝わることは、必ずしも同じではありません。
【外国人が読めない文章】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:外国人が特に読みにくい日本語は何ですか?
A1:漢字の読み方が複数ある言葉、助詞で意味が変わる文、主語を省略した文章、同音異義語、敬語や婉曲表現などが代表例です。ただし、母語や日本語の学習歴によって、難しいと感じる箇所は異なります。
Q2:外国人にとって日本語と英語はどちらが難しいですか?
A2:一概には比較できません。日本語では漢字の読み分けや助詞、文脈に依存する表現が課題になることがあります。一方、英語にも語順、時制、冠詞、前置詞などの難しさがあります。学習者の母語や学習環境によって難易度は変わります。
Q3:外国人に伝わりやすい日本語を書くにはどうすればよいですか?
A3:一文を短くし、一文に詰め込む情報を減らしましょう。難しい言葉や曖昧な表現は具体的な動詞に置き換え、誰が何をいつまでにするのかを明確にします。漢字の量やふりがなにも配慮し、必要に応じて読み手に確認してもらうことが有効です。
Q4:日本語能力試験のN1に合格すれば、どんな日本語の文章でも読めますか?
A4:必ずしもそうではありません。N1は幅広い場面の日本語や、論理的に複雑な文章などを理解する力を測る目安ですが、専門分野の用語、個別の制度、独特な社内表現まで理解できることを保証するものではありません。
Q5:「やさしい日本語」は漢字をすべてひらがなにすればよいのですか?
A5:いいえ。漢字を減らすだけでは、かえって意味や単語の区切りが分かりにくくなることもあります。文章の目的に応じて情報を整理し、難しい言葉を言い換え、必要な漢字にはふりがなを付けるなど、読み手に合った工夫が必要です。
まとめ:外国人が読めない文章を減らすための判断基準
外国人が日本語の文章を読みにくいと感じる背景には、漢字の読み分け、助詞、主語の省略、同音異義語、敬語、句読点や文章構造など、複数の要因があります。日本語と英語の文法の違いも、その一つです。
2026年末に向けて日本語で情報を受け取る人の多様性を考える際、文章の分かりやすさは、単なる表現上の工夫にとどまりません。行政手続き、職場での指示、医療情報、防災情報など、誤解が実際の不利益につながる場面では、正確に理解できる文章を用意することが大切です。
文章を見直す際は、次の3点を確認してみてください。
- 読み手が、漢字や専門用語の意味を推測しなければ理解できない部分はないか。
- 主語や助詞、文脈に頼りすぎて、誰が何をするのかが曖昧になっていないか。
- 読んだ人が、必要な行動、期限、場所を正しく判断できるか。
分かりやすい日本語は、外国人だけのためのものではありません。日本語を母語とする人にとっても、短く具体的で、行動が明確な文章は理解しやすいものです。書き手が伝えたいことを、読み手が正確に受け取れる形に整える。その積み重ねが、外国人が読めない文章を減らすための最も実践的な方法です。 (出典: 外国 人 が 読め ない 文章(Yahoo!ニュース))