将棋の駒数は全部で何枚?全40枚の内訳と市販品が41枚ある理由を徹底解説
2026年現在、世代を問わずマインドスポーツとしての人気が定着している将棋ですが、初めて将棋セットを手にしたとき「盤上に並べる駒は何枚あるのか」「なぜ箱の中に余る駒が入っているのか」と疑問を抱く方は少なくありません。日本将棋連盟の公式ルールや入門資料が示す通り、将棋の対局で使われる駒の総数は先手・後手合わせて40枚、種類は全8種類です。
盤上の81マスに整然と並ぶ駒の基本構成から、市販の駒箱に41枚や42枚入っている合理的な背景、さらには「王将」と「玉将」に隠された階位の差まで、将棋の駒数にまつわる疑問を初心者向けに分かりやすく紐解きます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 対局の基本枚数:本将棋で盤上に配置する駒は先手20枚・後手20枚の合計40枚(全8種類)。
- 41枚・42枚入りの理由:紛失頻度が最も高い「歩兵」を補うための予備歩(よびふ)が同梱されているため。
- 王と玉の区別:上位者・先手側が「王将」、下位者・後手側が「玉将」を持つのが伝統的な礼儀作法。
将棋の駒数は1人20枚・全40枚!8種類の基本内訳を総整理
現代の公式戦で指されている本将棋において、使用する駒の総数は合計40枚です。対局者それぞれが自分専用の駒を1人20枚ずつ持ち、縦9マス・横9マスの計81マスで構成された将棋盤を挟んで盤上に対峙します。
駒の種類は全部で8種類存在します。盤上で最大の存在感を放つ「王将(玉将)」を筆頭に、強力な大駒である「飛車」「角行」、盤上の守備や小回りを支える小駒の「金将」「銀将」「桂馬」「香車」、そして盤面の前線にずらりと並ぶ「歩兵」で構成されています。それぞれの持ち駒は点数や能力こそ大きく異なりますが、20枚の内訳は先手・後手で完全に同一の構成です。
【完全比較表】将棋駒8種類の特徴・初期配置・成りの一覧
将棋の駒は、相手陣地(敵陣3段目以内)に進出することで裏面に成る(パワーアップする)特徴を持っています。各駒の保有枚数、初期配置のマス、成った後の名称と動きの変化を以下の対照表にまとめました。
| 駒の種類 | 1人あたりの枚数 | 対局全体の総数 | 初期配置の場所 | 成った後の名称(動き) |
|---|---|---|---|---|
| 王将・玉将(おう・ぎょく) | 1枚 | 2枚 | 自陣の最下段中央(5段目) | 成らない(全周囲1マス) |
| 飛車(ひしゃ) | 1枚 | 2枚 | 自陣2段目の右側(2段目右翼) | 竜王(飛車の動き+斜め1マス) |
| 角行(かくぎょう) | 1枚 | 2枚 | 自陣2段目の左側(2段目左翼) | 竜馬(角行の動き+縦横1マス) |
| 金将(きんしょう) | 2枚 | 4枚 | 王将の両隣(左右に各1枚) | 成らない(前3方向・横・後ろの6マス) |
| 銀将(ぎんしょう) | 2枚 | 4枚 | 金将の外側隣(左右に各1枚) | 成銀(金将と同じ動きに変化) |
| 桂馬(けいま) | 2枚 | 4枚 | 銀将の外側隣(左右に各1枚) | 成桂(金将と同じ動きに変化) |
| 香車(きょうしゃ) | 2枚 | 4枚 | 最下段の両端(左右に各1枚) | 成香(金将と同じ動きに変化) |
| 歩兵(ふひょう) | 9枚 | 18枚 | 自陣3段目の横一列すべて | と金(金将と同じ動きに変化) |
表から分かる通り、1人20枚のうちほぼ半数にあたる9枚が歩兵で占められています。また、銀将・桂馬・香車・歩兵の4種類は成ることで「金将と同じ動き」へと昇格するルール設計になっており、シンプルながら深い戦略性を生み出す土台となっています。
市販の将棋セットが「41枚」や「42枚」で販売されている理由
将棋盤と駒のセットを購入して開封した際、「40枚のはずなのに1枚余分に入っている」と戸惑う初心者は少なくありません。玩具店や通販で流通している木製・プラスチック製の駒セットの多くは、41枚または42枚でパッケージされています。
この増量分の正体は、古くから駒師や製造メーカーの間で伝統となっている「予備歩(よびふ)」と呼ばれる仕組みです。将棋駒の中で歩兵はサイズが最も小さく、両者合わせて18枚と盤上最多であるため、部屋の隅に転がったり紛失したりするリスクが群を抜いて高くなります。対局中に歩兵が1枚でも欠けると正規の配置が取れなくなるため、万が一の紛失時に補充できるよう、あらかじめ1枚(または2枚)の予備歩が同梱されているのです。
高級な盛り上げ駒や彫り駒の職人作では、余り歩の裏面に作者の雅号や花押(サイン)が彫り込まれ、工芸品としての証明書代わりになっているケースも見られます。
「王将」と「玉将」は何が違う?見分け方と座り順のルール
40枚の駒の中で、大将となる駒の文字をよく観察すると「王将」が1枚、「玉将」が1枚入っていることに気がつきます。この1文字の違いには、日本の歴史と将棋道場における礼儀作法が反映されています。
歴史的には、宝石を表す「玉将」が本来の名称であり、後に最高権力者を象徴する「王将」の文字が併用されるようになりました。現代の対局における見分け方と割り当ては以下の明確なマナーに基づいています。
上位者(有段者・前年度勝者・年長者)が「王将」を使い、上座(床の間側や部屋の奥)に座ります。一方の下位者(挑戦者・後輩)が「玉将」を使い、下座に座ります。駒の動かし方や盤上の強さには一切違いがありませんが、盤を挟んだ対局相手への敬意を示す文化的な証として現在も受け継がれています。
平安将棋から本将棋へ!駒数が減って「再利用」が生まれた歴史
私たちが親しんでいる縦横9マス・40枚の将棋は、専門的には本将棋(ほんしょうぎ)と呼ばれます。しかし、日本の歴史を遡ると、時代によって盤の広さも駒の数も激しく変遷してきました。
平安時代の「大将棋」や室町時代の「中将棋」では、盤面が15マス四方に及び、100枚以上の駒を並べて丸一日かけて勝負を争う巨大なゲームでした。当時はチェスと同様に「取った敵の駒は盤外に捨てる(再利用できない)」ルールだったため、駒数が多くなければ盤上が膠着して勝負がつかなかったのです。
室町時代末期から戦国時代にかけて、捕獲した相手の駒を自軍の戦力として盤上に再び打てる「持ち駒の再利用ルール」が考案されました。この画期的な発明により、限られた40枚の駒と81マスの盤面だけで、無限に近い展開と劇的な逆転劇が生まれる洗練されたシステムが完成しました。
【将棋の駒数】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:駒が1枚足りない場合、代用品を使って対局しても問題ありませんか?
A1:家庭内の練習対局であれば、紙に「歩」や「金」と書いた手作りの代用駒を用いてもルール上の問題はありません。ただし公式戦では、規定のサイズと重さを満たした正式な駒一式を揃えて対局することが義務付けられています。
Q2:予備の歩兵が2枚入っている42枚セットがあるのはなぜですか?
A2:安価なプラスチック製や児童向けの駒セットでは、小さな子どもが誤って紛失するケースを想定し、先手用・後手用として予備歩を2枚同梱しているメーカーがあるためです。対局時には余分な2枚を必ず箱にしまってから並べます。
Q3:将棋盤のマス目はなぜ81マスなのですか?チェスとの違いは?
A3:西洋のチェスが8×8の64マスであるのに対し、将棋は9×9の81マスを採用しています。自陣3段・敵陣3段・中央3段という明快な三分割構造になっており、駒が成るための距離感と持ち駒を打つための十分なスペースを確保するのに最適な盤面バランスとなっています。
盤上の40枚が織りなす奥深い世界を正しく楽しむために
将棋の駒数は、先手・後手各20枚の計40枚で完璧に均衡が保たれています。手元にある駒セットの枚数を確認する際は、まず「王・飛・角」の大駒と「金2・銀2・桂2・香2・歩9」の基本陣形が揃っているかを確かめ、余った歩兵は予備として大切に保管しておくのが賢明です。
盤上に配置された40枚の役割と歴史的背景を理解することは、指し手の意図を深く読み解く第一歩となります。基本の枚数と配置を正しくマスターし、奥深い盤上の対話を楽しんでください。 (出典: 将棋 の 駒 数(Yahoo!ニュース))