北朝鮮代表の現在は?W杯予選A組6位の全結果と日本戦、1966年ベスト8を徹底解説
2026年10月現在、サッカー北朝鮮代表はどのような状況にあるのか。かつて1966年のFIFAワールドカップでベスト8に進出し、世界を驚かせた男子代表は、2026年大会のアジア最終予選でA組最下位となり、本大会出場を逃した。一方、愛知・名古屋アジア大会2026ではU-23北朝鮮代表がグループリーグを突破。準々決勝で日本と対戦し、0-1で敗れている。
現在のFIFAランキング、代表監督、メンバー、W杯予選10試合の全結果、日本代表との対戦経緯を整理すると、北朝鮮サッカーの現在地が見えてくる。さらに、千里馬(チョルリマ)と呼ばれた1966年の快進撃から、2027年アジアカップに向けた展望まで、男子代表の歴史と今後を詳しく解説する。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 現在の成績:2026年W杯アジア最終予選はA組6位。10試合で3分け7敗、勝ち点3に終わった。
- 日本戦の結果:2024年のA代表戦は日本が1-0で勝利。2026年アジア大会のU-23代表戦も日本が1-0で勝利した。
- 歴史と今後:1966年W杯でベスト8を達成。次の大きな目標は2027年AFCアジアカップとなる。
【北朝鮮代表の現在】2026年W杯予選敗退とU-23代表の最新成績
北朝鮮代表の男子A代表は、2026年FIFAワールドカップの出場権を獲得できなかった。2024年9月から2025年6月まで行われたアジア最終予選で、グループAの6チーム中6位に終わったためだ。
最終成績は10試合0勝3分け7敗、勝ち点3、得点9、失点21、得失点差-12。一度も勝利できなかったことが、今回の予選を象徴している。
ただし、2026年の北朝鮮サッカーを男子A代表の結果だけで評価するのは早計だ。9月から10月に開催された愛知・名古屋アジア大会2026では、U-23北朝鮮代表がグループBを2位で通過している。
同代表は中国に1-2で敗れたものの、UAEと0-0で引き分け、イランには4-1で勝利した。勝ち点4を獲得して準々決勝へ進出したが、9月26日の日本戦では0-1で敗退した。
この結果から分かるのは、男子A代表と年代別代表を分けて評価する必要があるということだ。A代表はW杯予選で苦戦した一方、U-23世代にはアジアの強豪を相手に勝利する力が残されている。
なお、FIFAの公式ランキングページで確認できる男子の最新公表順位は、2026年7月20日更新時点の120位。次回更新予定は11月18日となっている。
【2026年W杯アジア最終予選】A組6位・勝ち点3に終わった全10試合
北朝鮮代表が戦った2026年W杯アジア最終予選のグループAには、イラン、ウズベキスタン、UAE、カタール、キルギス、北朝鮮の6チームが入った。
上位2チームが本大会へ直接進出する厳しいグループだったが、北朝鮮は序盤から勝ち点を積み上げられなかった。FIFAが公表した試合結果を基に、10試合を時系列で整理する。
| 開催日 | 対戦カード・結果 | 北朝鮮の成績 |
|---|---|---|
| 2024年9月5日 | ウズベキスタン 1-0 北朝鮮 | 敗戦 |
| 2024年9月10日 | 北朝鮮 2-2 カタール | 引き分け |
| 2024年10月10日 | UAE 1-1 北朝鮮 | 引き分け |
| 2024年10月15日 | キルギス 1-0 北朝鮮 | 敗戦 |
| 2024年11月14日 | 北朝鮮 2-3 イラン | 敗戦 |
| 2024年11月19日 | 北朝鮮 0-1 ウズベキスタン | 敗戦 |
| 2025年3月20日 | カタール 5-1 北朝鮮 | 敗戦 |
| 2025年3月25日 | 北朝鮮 1-2 UAE | 敗戦 |
| 2025年6月5日 | 北朝鮮 2-2 キルギス | 引き分け |
| 2025年6月10日 | イラン 3-0 北朝鮮 | 敗戦 |
10試合を振り返ると、引き分けはカタール、UAE、キルギスとの3試合だけ。残り7試合はすべて敗戦だった。
特に2025年3月20日のカタール戦では1-5と大差で敗れた。続くUAE戦も1-2で落とし、勝ち点を伸ばせなかった。6月5日のキルギス戦では2-2と引き分けたが、最終節のイラン戦でも0-3の敗戦を喫した。
グループAの最終順位は以下の通りだった。
- 1位:イラン(勝ち点23)
- 2位:ウズベキスタン(勝ち点21)
- 3位:UAE(勝ち点15)
- 4位:カタール(勝ち点13)
- 5位:キルギス(勝ち点8)
- 6位:北朝鮮(勝ち点3)
イランとウズベキスタンが上位2枠を確保し、北朝鮮は最下位で予選を終えた。
今回の数字で注目したいのは、得点力だけでなく守備面の不安定さだ。10試合で21失点を記録しており、1試合平均の失点は2.1。得点は9にとどまった。
攻撃で相手を上回れない試合に加え、複数失点によって勝ち点獲得の可能性を失う試合もあった。アジアの上位国と競り合うためには、守備の安定と試合終盤の対応力を改善する必要がある。
【北朝鮮代表の日本戦】A代表の1-0とU-23の0-1を検証
北朝鮮代表と日本代表の対戦は、試合結果だけでなく開催をめぐる経緯にも注目が集まってきた。特に2024年のW杯アジア2次予選では、予定されていた平壌での試合が中止となり、FIFAの規律委員会による裁定が下された。
2024年3月21日の試合では、東京・国立競技場で日本と北朝鮮が対戦。日本が前半2分に田中碧のゴールで先制し、そのまま1-0で勝利した。
日本にとっては森保一監督の下での公式戦だったが、北朝鮮もカン・ジュヒョクやチャン・グクチョル、ハン・グァンソンらを擁するメンバーで臨んだ。
問題となったのは、3月26日に平壌で予定されていた第2戦だった。
北朝鮮側から中立地開催への変更が求められたものの、代替会場が確定せず、AFCは予定通りの開催を見送った。FIFAも再設定を行わない判断を示し、最終的に規律委員会は北朝鮮の0-3での没収試合による敗戦を決定した。さらに、北朝鮮サッカー協会には1万スイスフランの罰金が科された。
このため、2024年の日本との2試合は、実際にピッチ上で行われた1-0の試合と、開催されず0-3の裁定となった試合を区別する必要がある。
一方、2026年9月26日には愛知・名古屋アジア大会の男子サッカー準々決勝で、U-23北朝鮮代表とU-23日本代表が対戦した。
試合は日本が前半39分にブライアン・ナワディケのゴールで先制。その1点を守り切り、日本が1-0で勝利した。北朝鮮はグループリーグでイランを4-1で破るなど力を見せていたが、日本の守備を最後まで崩せなかった。
ここで重要なのは、2024年の試合は男子A代表、2026年の試合はU-23代表による対戦だという点だ。両者は同じ北朝鮮代表という名称で報道されることがあるが、所属選手やチーム編成、参加大会の位置付けは異なる。
【監督・メンバー・FIFAランキング】2026年10月時点の代表情報
北朝鮮代表の監督や選手を調べる際には、男子A代表とU-23代表の情報を混同しないことが大切だ。
男子A代表の監督はシン・ヨンナム(Sin Yong-nam)氏。FIFAの加盟協会情報でも、男子代表のナショナルコーチとして掲載されている。
選手については、代表活動や大会ごとに招集メンバーが変わる。2026年10月時点のA代表メンバーを、過去の登録選手だけで固定的に判断することはできない。
参考になるのが、2024年3月21日の日本戦に登録された選手たちだ。
- カン・ジュヒョク:日本戦に出場したゴールキーパー。
- チャン・グクチョル:日本戦で主将を務めたディフェンダー。
- ハン・グァンソン:攻撃陣の一角を担った選手。
- ジョン・イルグァン:代表の攻撃を担う選手の一人。
- ペク・チョンソン:中盤でプレーした選手。
- キム・ユソン:日本戦の登録メンバーに名を連ねた選手。
これらは2024年の日本戦に関する登録情報であり、2026年の最新招集リストを意味するものではない。年代別代表のアジア大会メンバーについても、A代表とは別に確認する必要がある。
FIFAランキングは、2026年7月20日更新時点で世界120位。北朝鮮代表の過去最高順位は57位で、現在の順位とは大きな開きがある。
ただし、FIFAランキングは過去の国際Aマッチの結果などを基に算出される指標だ。特定の試合での強さや、U-23世代の実力をそのまま表すものではない。
北朝鮮代表の現状を正確に把握するには、ランキングだけでなく、A代表の公式戦成績、年代別代表の大会結果、監督と選手の登録情報を合わせて見ることが重要だ。
【1966年W杯ベスト8】千里馬(チョルリマ)が世界を驚かせた歴史
北朝鮮代表の歴史を語るうえで欠かせないのが、1966年イングランド大会だ。
北朝鮮は初出場ながらグループリーグを突破し、準々決勝まで進出した。アジアの代表がワールドカップで決勝トーナメントに進んだ歴史的な快挙であり、現在も男子代表の最高成績として記録されている。
当時のグループDにはソ連、イタリア、チリ、北朝鮮が入っていた。初戦はソ連に0-3で敗れたものの、チリとは1-1で引き分け、最終戦でイタリアを1-0で破った。
イタリア戦で決勝点を挙げたのはパク・ドゥイク(朴斗翼)。この勝利によって北朝鮮はグループ2位となり、準々決勝進出を決めた。強豪イタリアを破った試合は、W杯史に残る番狂わせの一つとして知られている。
準々決勝の相手はポルトガルだった。北朝鮮は試合開始から攻勢に出て、前半25分までに3点を先行。再び大きな番狂わせを起こすかに見えた。
しかし、ポルトガルのエウゼビオが4得点を挙げる活躍を見せ、試合は最終的に北朝鮮3-5ポルトガルで終了した。
ベスト8で大会を終えたものの、初出場で世界の強豪を相手に準々決勝まで進んだ実績は、北朝鮮サッカーの象徴となった。
この1966年のチームは、千里馬(チョルリマ)という呼び名でも知られる。チョルリマは、千里を駆ける伝説上の馬を意味する言葉で、北朝鮮を象徴する存在でもある。現在も男子代表の愛称として広く使われている。
その後、北朝鮮は2010年南アフリカ大会で2度目のW杯本大会出場を果たした。しかし、ブラジルに1-2、ポルトガルに0-7、コートジボワールに0-3で敗れ、グループリーグ敗退となった。
FIFAの代表協会記録でも、男子W杯本大会への出場回数は2回、最高成績は1966年の準々決勝進出とされている。
つまり、北朝鮮代表には世界を驚かせた輝かしい歴史がある一方、1966年の成績を超える実績はまだ残せていない。
【今後の注目点】2027年アジアカップと北朝鮮サッカーの再出発
2026年10月時点で、男子A代表が次に大きく注目される大会は、2027年1月にサウジアラビアで開催されるAFCアジアカップだ。
北朝鮮はグループBに入り、ウズベキスタン、バーレーン、ヨルダンと同組になった。AFCが公表した大会日程では、北朝鮮のグループリーグは次の3試合が予定されている。
- 2027年1月8日:バーレーン対北朝鮮
- 2027年1月12日:北朝鮮対ウズベキスタン
- 2027年1月17日:北朝鮮対ヨルダン
特にウズベキスタンとの対戦は注目される。2026年W杯アジア最終予選でも同組だった相手であり、北朝鮮は2試合とも敗れている。アジアカップでどのような戦いを見せるかは、W杯予選からの成長を測る材料になる。
また、愛知・名古屋アジア大会2026でのU-23代表の戦いも、今後の男子サッカーを考えるうえで重要だ。
同大会ではイランに4-1で勝利し、UAEとは0-0で引き分けた。準々決勝で日本に敗れたものの、グループリーグでは一定の競争力を示した。
もっとも、年代別代表の好成績がそのままA代表の強化につながるとは限らない。若い選手がA代表へ定着し、国際経験を積み、チーム全体の戦術的な完成度を高められるかが今後の課題になる。
北朝鮮代表の実力を判断する際は、次の3点を見ておきたい。
- 公式戦の勝ち点:親善試合の結果だけでなく、アジアカップやW杯予選で強豪相手にどれだけ勝ち点を獲得できるか。
- 守備の安定性:W杯予選で21失点した守備が、アジアの上位国との試合で改善されるか。
- 世代交代:U-23代表で結果を残した選手が、男子A代表の主力へ成長するか。
この3点を追うことで、単に勝敗だけを見るよりも、北朝鮮サッカーがどの方向へ進んでいるのかを把握しやすくなる。
【北朝鮮代表】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:北朝鮮代表は2026年FIFAワールドカップに出場しますか?
A1:出場しません。アジア最終予選のグループAで10試合3分け7敗、勝ち点3の6位となり、本大会出場を逃しました。
Q2:北朝鮮代表のFIFAランキングは何位ですか?
A2:FIFA公式ページで確認できる2026年7月20日更新時点の男子ランキングは世界120位です。次回の公式更新予定は2026年11月18日です。
Q3:北朝鮮代表は日本代表に勝ったことがありますか?
A3:あります。男子A代表同士の過去の対戦には北朝鮮が勝利した試合もあります。今回取り上げた2024年3月21日のW杯予選では日本が1-0で勝利し、2026年9月26日のU-23代表同士のアジア大会準々決勝も日本が1-0で勝利しました。
まとめ:北朝鮮代表は1966年の栄光から次の世代へ
2026年10月現在の北朝鮮代表は、男子A代表がW杯アジア最終予選でA組6位に終わり、世界大会への出場を逃した状況にある。10試合で勝ち点3という成績は、アジアの上位国との実力差を改めて示した。
一方、U-23北朝鮮代表は愛知・名古屋アジア大会2026でグループリーグを突破し、準々決勝まで進出した。日本には0-1で敗れたものの、イランに4-1で勝利した結果は、若い世代の可能性を示す材料となっている。
歴史を振り返れば、1966年のW杯ベスト8という実績は今も北朝鮮サッカーの象徴だ。イタリアを破った千里馬の快進撃は、半世紀以上が経過した現在も語り継がれている。
今後の最大の注目は2027年アジアカップだ。バーレーン、ウズベキスタン、ヨルダンとのグループリーグでどのような結果を残すのか。そしてU-23世代から新たな主力選手が生まれるのか。
北朝鮮代表を評価する際は、1966年の歴史的実績だけでも、2026年W杯予選の敗退だけでもなく、現在のA代表の成績と若手世代の成長を分けて見ることが大切だ。千里馬が再びアジアの舞台で存在感を示せるか、2027年の戦いが次の判断材料となる。
編集用・事実確認資料
- FIFA:2026年W杯アジア予選の全試合結果、グループAの経過。
- FIFA・JFA:2024年日本対北朝鮮戦の公式記録と没収試合の裁定。
- RSSSF:愛知・名古屋アジア大会2026のU-23男子サッカー全結果。
- FIFA:北朝鮮代表の監督情報と男子FIFAランキング。
- 米国議会図書館・FIFA:1966年W杯の歴史、イタリア戦とポルトガル戦の記録。
- AFC:2027年アジアカップの公式大会日程とグループ分け。 (出典: 北 朝鮮 代表(Yahoo!ニュース))