直木賞・芥川賞の歴代受賞者一覧2026最新|第175回の受賞作と両賞の違いを徹底解説
直木賞と芥川賞の歴代受賞者・受賞作を調べるなら、まず押さえたいのが2026年7月15日に発表された第175回の結果です。直木賞は朝倉かすみさんの『けんぐゎい』、芥川賞は小砂川チトさんの『ゾンビ回収婦』に決まりました。2026年10月28日現在、両賞の最新の受賞回は第175回です。
両賞は同じ日に発表されることが多い一方、選考対象となる作品の種類や評価の方向性は異なります。歴代受賞作をたどると、純文学の表現に挑む作品から、歴史、ミステリー、社会問題を扱うエンターテインメントまで、日本の小説が描いてきた多様な世界が見えてきます。この記事では、2026年の最新結果、直近の歴代受賞作、両賞の違い、該当作なしとなった回、初めて読む人におすすめの作品を整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 2026年最新の受賞作:直木賞は朝倉かすみ『けんぐゎい』、芥川賞は小砂川チト『ゾンビ回収婦』。
- 両賞の違い:芥川賞は新進作家の純文学の中・短編、直木賞は新進・中堅作家のエンターテインメント作品が主な対象。
- 歴代受賞作の探し方:日本文学振興会の公式受賞者一覧を基準に、受賞回・受賞年・作者・作品名を確認するのが確実。
【2026年最新】第175回の直木賞・芥川賞は誰が受賞した?
第175回芥川龍之介賞・直木三十五賞の選考会は、2026年7月15日に開かれました。日本文学振興会の公式受賞者一覧には、直木賞の受賞者として朝倉かすみさん、芥川賞の受賞者として小砂川チトさんが掲載されています。両者とも、今回が3回目のノミネートでの受賞となりました。
直木賞:朝倉かすみ『けんぐゎい』
『けんぐゎい』は光文社から刊行された時代小説です。江戸時代を舞台に、外見や身分などの違いによって社会の周縁に追いやられた女性たちが、過酷な現実を生き抜く姿を描いています。同じような境遇にある女性たちが集まり、安心して生きられる場所を築いていく物語が特徴です。
朝倉かすみさんは2005年に小説家としてデビューしました。これまで『平場の月』『よむよむかたる』などで直木賞候補となり、3回目のノミネートで受賞を果たしました。社会の中心から外れた人々の生き方を描くという主題は、歴史小説でありながら、現代の読者にもつながる問題を投げかけています。
芥川賞:小砂川チト『ゾンビ回収婦』
『ゾンビ回収婦』は、講談社の文芸誌「群像」2026年5月号に掲載された作品です。仕事と夫を失った女性が、AIの普及した世界で、ゾンビが登場する仮想現実(VR)の空間に入り、殺されたゾンビの骸を回収する仕事に就くという物語です。
現実の生活で居場所を失った主人公と、仮想空間で与えられる役割。その対比を通して、労働や人間の存在意義、テクノロジーと社会の関係を考えさせる作品です。芥川賞の受賞作として、現代的な題材を小説の表現へどう転換するかという点でも注目されました。
なお、両作品は2026年8月21日に贈呈式が行われました。発表日と贈呈式の日は別なので、受賞年やニュースの日付を調べる際は混同しないようにしましょう。第175回の受賞結果は、日本文学振興会の公式一覧および2026年7月15日の報道で確認できます。
【違いを比較】直木賞と芥川賞の選考基準・対象作品
直木賞と芥川賞は、いずれも日本文学振興会が主催する文学賞です。しかし、同じ小説を対象にした単純な優劣の比較ではありません。選考対象となる作品の発表媒体や文学的な方向性が異なるため、歴代受賞作の傾向にも違いが生まれます。
日本文学振興会の公式FAQでは、芥川賞は新進作家による純文学の中・短編作品、直木賞は新進・中堅作家によるエンターテインメント作品の単行本が対象と説明されています。
両賞の主な違いを整理すると、次のとおりです。
- 芥川賞:雑誌や同人雑誌に発表された純文学の中・短編作品が対象。文章表現、語りの工夫、人間や社会を描く視点などが作品を読むうえでの注目点です。
- 直木賞:書籍として刊行されたエンターテインメント作品が対象。長編小説や短編集など、物語の構成、人物造形、読ませる力などに注目して読むと特徴がつかみやすくなります。
ただし、「芥川賞は難しい小説、直木賞は読みやすい小説」と機械的に分けるのは正確ではありません。芥川賞作品にも物語性の強い作品があり、直木賞作品にも社会や人間の複雑さを掘り下げた作品があります。賞の名称だけで難易度や面白さを判断するより、作品のテーマや文体から選ぶのがおすすめです。
また、両賞とも公募制ではありません。芥川賞は雑誌掲載作品、直木賞は書籍として出版された作品が対象で、候補作は予備選考を経て絞り込まれ、最終的には選考委員の討議によって受賞作が決まります。応募要項に従って誰でも作品を直接応募できる賞とは仕組みが異なります。
【歴代受賞作一覧】2020年から2026年までの直近13回を総まとめ
直木賞・芥川賞の歴代受賞者を調べるときは、受賞回と対象年をセットで確認するのが基本です。以下は、日本文学振興会の2026年7月現在の公式一覧を基に整理した、2020年から2026年までの直近13回の受賞作です。複数作品が受賞した回は、該当する作品をすべて記載しています。
| 受賞回・対象期 | 芥川賞の受賞者・作品 | 直木賞の受賞者・作品 |
|---|---|---|
| 第175回・2026年上半期 | 小砂川チト『ゾンビ回収婦』 | 朝倉かすみ『けんぐゎい』 |
| 第174回・2025年下半期 | 鳥山まこと『時の家』、畠山丑雄『叫び』 | 嶋津輝『カフェーの帰り道』 |
| 第173回・2025年上半期 | 該当作なし | 該当作なし |
| 第172回・2024年下半期 | 安堂ホセ『DTOPIA(デートピア)』、鈴木結生『ゲーテはすべてを言った』 | 伊与原新『藍を継ぐ海』 |
| 第171回・2024年上半期 | 朝比奈秋『サンショウウオの四十九日』、松永K三蔵『バリ山行』 | 一穂ミチ『ツミデミック』 |
| 第170回・2023年下半期 | 九段理江『東京都同情塔』 | 河﨑秋子『ともぐい』、万城目学『八月の御所グラウンド』 |
| 第169回・2023年上半期 | 市川沙央『ハンチバック』 | 垣根涼介『極楽征夷大将軍』、永井紗耶子『木挽町のあだ討ち』 |
| 第168回・2022年下半期 | 井戸川射子『この世の喜びよ』、佐藤厚志『荒地の家族』 | 小川哲『地図と拳』、千早茜『しろがねの葉』 |
| 第167回・2022年上半期 | 高瀬隼子『おいしいごはんが食べられますように』 | 窪美澄『夜に星を放つ』 |
| 第166回・2021年下半期 | 砂川文次『ブラックボックス』 | 今村翔吾『塞王の楯』、米澤穂信『黒牢城』 |
| 第165回・2021年上半期 | 石沢麻依『貝に続く場所にて』、李琴峰『彼岸花が咲く島』 | 佐藤究『テスカトリポカ』、澤田瞳子『星落ちて、なお』 |
| 第164回・2020年下半期 | 宇佐見りん『推し、燃ゆ』 | 西條奈加『心淋し川』 |
| 第163回・2020年上半期 | 高山羽根子『首里の馬』、遠野遥『破局』 | 馳星周『少年と犬』 |
この表は近年の受賞作をまとめたもので、全175回分を網羅した一覧ではありません。第1回から第175回までの全歴代受賞者・受賞作は、日本文学振興会の公式サイトにある「芥川賞受賞者一覧」「直木賞受賞者一覧」で確認できます。公式ページでは古い回も年代帯ごとに整理されているため、作者名や作品名から過去の受賞歴を調べる際にも便利です。
【歴代の名作を振り返る】時代ごとに変化する受賞作の傾向
歴代受賞作を読む面白さは、作品そのものだけでなく、選ばれた時代の空気や文学の変化を感じ取れることにあります。受賞作を年代順に並べると、純文学とエンターテインメントという基本的な違いを保ちながらも、題材や表現の幅が広がってきたことがわかります。
芥川賞の代表的な受賞作
- 石原慎太郎『太陽の季節』:戦後文学を語る際に欠かせない作品の一つ。若者の価値観や既存の規範への反発を考える入口になります。
- 金原ひとみ『蛇にピアス』、綿矢りさ『蹴りたい背中』:第130回の受賞作。異なる作風で若い世代の感覚や人間関係を描き、広く注目を集めました。
- 又吉直樹『火花』:第153回の受賞作。お笑い芸人として活動していた作者の受賞も話題となり、文学賞と大衆的な関心の接点を示しました。
- 村田沙耶香『コンビニ人間』:第155回の受賞作。社会が求める「普通」と個人の生き方のずれを描いた作品です。
- 市川沙央『ハンチバック』:第169回の受賞作。身体、障害、社会制度などをめぐる問いを含み、作品の表現と社会的な議論の双方で注目されました。
直木賞の代表的な受賞作
- 浅田次郎『鉄道員(ぽっぽや)』:第117回の受賞作。人物の人生や情感を物語として味わいたい人に向く作品です。
- 東野圭吾『容疑者Xの献身』:ミステリーの構成や人物の選択に注目したい読者におすすめできる受賞作です。
- 池井戸潤『下町ロケット』:第145回の受賞作。技術や仕事、企業をめぐる対立を物語の推進力にした作品です。
- 恩田陸『蜜蜂と遠雷』:第156回の受賞作。ピアノコンクールを舞台に、音楽と才能、競争を描いています。
- 伊与原新『藍を継ぐ海』:第172回の受賞作。科学的な関心と人間の営みが交差する物語を読みたい人に向く一冊です。
これらは歴代受賞作のなかから選んだ代表例であり、売上や読者投票に基づく公式ランキングではありません。文学賞の受賞歴は作品を選ぶ際の手がかりになりますが、受賞作の価値を一つの尺度だけで測ることはできません。自分の関心に近い題材や、読みやすいと感じる文体から手に取ることが、読書を続けるうえでの近道です。
【該当作なしの回】受賞者がいないのはなぜ?
直木賞・芥川賞には、候補作が選ばれていても最終的に受賞作が決まらない回があります。代表的な近年の例が、第173回、2025年上半期です。この回は芥川賞・直木賞ともに該当作なしとなりました。
「該当作なし」は、文学賞そのものが中止になったという意味ではありません。選考会は実施されたものの、候補作のなかから受賞作を選ばなかったことを示します。候補作が存在することと、受賞作が必ず決まることは別なのです。
また、受賞作が1作の回もあれば、2作が同時に選ばれる回もあります。第174回の芥川賞では鳥山まこと『時の家』と畠山丑雄『叫び』が選ばれ、直木賞は嶋津輝『カフェーの帰り道』でした。受賞作の数は固定されていません。
歴代一覧を調べる際には、「候補作なし」「該当作なし」「複数受賞」を区別して見ることが大切です。公式の受賞者一覧では、該当作なしの回も記録されているため、特定の年に受賞者が見当たらない場合は、受賞記録が欠落していると決めつけず、該当回の公式情報を確認しましょう。
【受賞作おすすめランキング】初めて読むならどの作品?
直木賞・芥川賞の受賞作を初めて読む場合、受賞回の新しさや知名度だけで選ぶ必要はありません。ここでは、テーマへの入りやすさ、物語の面白さ、文学賞らしい問題意識という観点から、読書の入口になりやすい作品を紹介します。順位は売上や人気投票ではなく、読書目的別の編集上のおすすめです。
第1位:物語に引き込まれたいなら、恩田陸『蜜蜂と遠雷』
直木賞の受賞作で、音楽や競争、才能というテーマを物語として味わいたい人に向く一冊です。クラシック音楽に詳しくなくても、登場人物たちが何を目指し、どのように変化するのかを追いながら読み進められます。
第2位:社会の「普通」を考えたいなら、村田沙耶香『コンビニ人間』
芥川賞の受賞作です。日常的な職場を舞台に、社会が個人に求める役割や、周囲と同じであることの意味を問いかけます。短めの小説から文学賞の世界に入ってみたい人にもおすすめです。
第3位:現代社会とテクノロジーに関心があるなら、小砂川チト『ゾンビ回収婦』
2026年最新の芥川賞受賞作です。AIや仮想現実を題材にした物語に興味がある人に向いています。仕事や居場所を失った人間が、別の世界で役割を与えられるという設定から、現実と仮想空間の関係を考えられます。
第4位:歴史小説と人間ドラマを読みたいなら、朝倉かすみ『けんぐゎい』
2026年最新の直木賞受賞作です。江戸時代の女性たちを描いた時代小説で、歴史的な背景と、社会の周縁にいる人々の生き方の両方に関心がある読者に向きます。
第5位:ミステリーの構成を楽しみたいなら、東野圭吾『容疑者Xの献身』
直木賞受賞作のなかでも、謎解きや人物の心理、物語の構成に注目したい人におすすめです。筋立ての面白さを重視する読者が、直木賞作品を読み始める入口になります。
読書の目的が「文学的な表現を味わいたい」なら芥川賞から、「先が気になる物語を楽しみたい」なら直木賞から選ぶのが一つの方法です。ただし、両賞の傾向は絶対的な区分ではありません。作品紹介や試し読みで文体や題材を確かめ、自分に合うものから読み始めてください。
【直木賞芥川賞歴代】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年最新の直木賞・芥川賞の受賞者は誰ですか? A1:第175回の直木賞は朝倉かすみさんの『けんぐゎい』、芥川賞は小砂川チトさんの『ゾンビ回収婦』です。2026年10月28日現在、両賞の最新の受賞回は第175回です。
Q2:直木賞と芥川賞では、どちらが格上ですか? A2:上下関係のある賞ではありません。芥川賞は新進作家の純文学の中・短編、直木賞は新進・中堅作家のエンターテインメント作品を主な対象としており、選考対象が異なります。
Q3:歴代受賞者と受賞作をすべて調べる方法は? A3:日本文学振興会の公式サイトにある芥川賞・直木賞それぞれの「受賞者一覧」を確認してください。第1回から最新回まで、受賞回、受賞年、作者、作品名が年代別に整理されています。
Q4:直木賞・芥川賞で該当作なしとなった回はありますか? A4:あります。近年では第173回、2025年上半期に両賞とも該当作なしとなりました。受賞作は必ず1作以上選ばれるわけではなく、複数作品が同時に受賞する回もあります。
Q5:受賞作はいつ発表されますか? A5:選考会は原則として年2回で、上半期分は7月、下半期分は翌年1月に行われます。次回の第176回選考会は2027年1月20日に予定されています。なお、直木賞は第176回以降、候補作の発表時期が変更される予定です。
まとめ:歴代受賞作は賞の違いと自分の関心から選ぶ
直木賞・芥川賞の歴代受賞者を調べるうえで、2026年の最新結果として押さえておきたいのは、第175回の直木賞『けんぐゎい』と芥川賞『ゾンビ回収婦』です。両賞は同じ文学賞として並べて語られますが、選考対象や作品の方向性には違いがあります。
歴代受賞作を読む際は、賞の名称だけで作品の難易度や面白さを判断せず、テーマ、文体、物語の展開など、自分の関心に合った基準で選ぶことが大切です。芥川賞なら純文学の表現や社会への問い、直木賞なら物語の構成や人物の生き方に注目すると、それぞれの作品の魅力を見つけやすくなります。
受賞結果や過去の記録を正確に確認したい場合は、日本文学振興会の公式一覧を基準にしましょう。次回の第176回選考会は2027年1月20日に予定されており、新たな受賞作が歴代一覧に加わることになります。 (出典: 直木賞 芥川賞 歴代(Yahoo!ニュース))