最近地震が多いのはなぜ?2026年9月の回数と熊本・三陸沖の現状を徹底解説
「最近、地震が多い気がする」「日本で地震が増えているのではないか」と不安を感じている人は少なくないはずです。2026年は三陸沖や岩手県沖で大きな地震が発生したほか、7月28日には熊本県熊本地方で最大震度7を観測する地震が発生し、その後も地震活動が続いています。
気象庁が2026年10月8日に公表した9月の地震活動によると、全国で震度3以上を観測した地震は16回、日本とその周辺でマグニチュード(M)4.0以上の地震は91回でした。一方、9月22日までの震度1以上の地震回数は、同じ時期の過去平均と比べて平年並みとする集計もあります。つまり、地震が多いと感じる背景には、実際に活発な地域があることと、全国の地震回数をどう比較するかという二つの問題があります。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 2026年9月の地震回数:震度3以上は16回、M4.0以上は91回。どちらも異なる基準で数えた数字。
- 地震が多いと感じる理由:大地震後の余震、複数地域での地震活動、速報や報道に触れる機会が重なっている。
- 今後の注意点:熊本では地震活動が続いており、特定の日や場所の大地震を予知することは困難。最新の気象庁情報を確認し、日頃の備えを整えたい。
【2026年最新】最近地震が多いのは本当?9月の回数と年累計を検証
まず確認したいのは、2026年の地震回数が本当に平年より多いのかという点です。気象庁の月別発表と、気象庁の震度データベースを集計した過去比較の数字を分けて見ると、印象と実際の活動を整理できます。
気象庁の「令和8年9月の地震活動及び火山活動について」によると、2026年9月の全国の地震活動は次のとおりです。
- 震度3以上:16回
- 震度4以上:3回
- M4.0以上:91回
ここで注意したいのは、震度とマグニチュードは別の指標だということです。震度は、ある場所で実際に観測された揺れの強さを示します。一方、マグニチュードは地震そのものの規模を表します。同じ地震でも観測地点によって震度は異なり、M4以上の地震がすべて強い揺れを引き起こすわけではありません。
また、気象庁の9月分の集計は月全体を対象とする一方、年累計の比較は9月22日までのデータです。集計期間を混同しないことが、正しい判断の出発点になります。
気象庁の震度データベースを集計する「くらしデータ」の2026年9月22日時点の比較では、震度1以上の地震は2,328回でした。同じ時期の1996年以降の平均は2,387.7回で、集計上は平年並みです。ただし、同時期の多い順では31年中7位に位置しています。これは年間を通じて地震が少なかったという意味ではなく、過去の同じ日までの回数と比較した結果です。
歴史的な比較も欠かせません。日本地震学会によると、日本とその周辺で震度1以上を観測する地震は年間およそ2,000回で、平均すると1日5〜6回程度です。2011年には東北地方太平洋沖地震に伴う余震などによって、震度1以上の地震が年間10,681回に達しました。大地震の発生後には、年間の地震回数が大きく膨らむことがあります。
したがって、2026年の状況を「日本全国で一律に地震が増えた」と断定するのは適切ではありません。月ごとの回数、震度別の回数、震源域ごとの活動、過去の同時期との比較を組み合わせて判断する必要があります。
【原因を整理】日本で地震が多いと感じる3つの理由
地震が多いと感じる背景には、地球の内部で起きている現象と、私たちが地震を認識する環境の両方が関係しています。
1.プレートの境界や活断層で地震が発生する
日本列島の周辺には複数のプレートがあり、プレート同士が接する場所や陸地の活断層周辺では、岩盤に蓄積したひずみが解放されることで地震が発生します。海溝沿いのプレート境界で起きる地震もあれば、内陸の活断層や地下の岩盤内部で起きる地震もあります。
そのため、北海道・東北の太平洋沖、関東周辺、南海トラフ周辺、九州の内陸部など、異なる仕組みの地震活動が同じ時期に見られることがあります。日本全国の地震を一つの原因で説明することはできません。
2.大地震の後には余震が続く
大きな地震が発生すると、その震源域や周辺の岩盤にかかる力の状態が変化し、続いて地震が起こりやすくなることがあります。こうした一連の地震活動では、一般に時間の経過とともに発生回数が減っていきますが、必ずしも単調に減少するとは限りません。
2026年の熊本地震は、この仕組みを考えるうえで重要な事例です。7月28日にM7.1、最大震度7の地震が発生した後、熊本県熊本地方や天草・芦北地方などで地震活動が続いています。大きな地震の後に揺れを何度も感じると、全国で地震が急増しているように見えることがありますが、実際には特定の地域の活動が回数を押し上げている場合もあります。
3.地震速報やニュースに触れる機会が増えた
スマートフォンの緊急地震速報、ニュースアプリ、SNSなどを通じて、遠方の地震も短時間で知ることができます。以前なら意識しなかった小さな地震まで目にする機会が増えれば、「最近は地震ばかり起きている」という印象につながります。
ただし、情報に触れる機会が増えたことと、実際の地震発生回数が増えたことは別問題です。2026年のように大きな地震が複数の地域で発生した年は、実際の活動と報道による認識の両方が重なり、地震への警戒感が強まりやすいと考えられます。
さらに、1990年代以降は震度観測網の整備も進みました。日本地震学会は、観測点の増加などを背景として、気象庁が発表する有感地震の回数が1995年以降、増える傾向にあることを説明しています。長期比較では、地震活動そのものの変化だけでなく、観測方法の違いにも目を向ける必要があります。
【2026年の主な地震】熊本・三陸沖・岩手県沖の経緯を比較
2026年は、内陸の活断層に関係する地震と、海溝沿いのプレート境界付近で発生する地震の双方が目立っています。地震調査研究推進本部の年間評価資料には、島根県東部、三陸沖、岩手県沖、熊本県熊本地方などの主な地震活動が記録されています。
主な地震を時系列で整理すると、次のようになります。
| 発生日 | 地震・規模 | 確認されている状況 |
|---|---|---|
| 2026年1月6日 | 島根県東部、M6.4 | 最大震度5強。1月6日から31日までに震度1以上を観測した地震が58回発生。 |
| 2026年4月20日 | 三陸沖、M7.7 | 最大震度5強。東北・北海道の太平洋沿岸を中心に津波を観測。発生後も周辺で地震活動が継続。 |
| 2026年6月25日 | 岩手県沖、M7.2 | 最大震度6強。青森県階上町で強い揺れを観測し、津波も観測。 |
| 2026年7月28日 | 熊本県熊本地方、M7.1 | 最大震度7。発生後、熊本県とその周辺で地震活動が活発な状態に。 |
上記の規模や震度、発生後の活動状況は、気象庁と地震調査研究推進本部の公表資料に基づいています。
三陸沖では何が起きたのか
2026年4月20日16時52分、三陸沖の深さ約20キロでM7.7の地震が発生しました。青森県で最大震度5強を観測し、岩手県久慈港では79センチ、北海道の浦河では39センチの津波が観測されています。地震調査研究推進本部は、太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した地震と評価しています。
発生後にはM5.6、M5.3、M5.1などの地震が続き、4月20日から30日までに震度1以上を観測した地震は38回でした。その後、地震回数は減少してきたものの、周辺で活動が続いていることが報告されています。
この地域では2025年11月の三陸沖の地震や、同年12月の青森県東方沖の地震なども発生しています。ただし、これらをすべて一つの地震の余震とみなすのではなく、震源域や発生メカニズムを個別に評価する必要があります。
岩手県沖の地震は三陸沖の地震と同じなのか
2026年6月25日7時30分には、岩手県沖の深さ約45キロでM7.2の地震が発生しました。青森県階上町では最大震度6強を観測しています。4月の三陸沖の地震とは発生日も震源の深さも異なる、別の地震活動です。
同じ東北地方の沖合で大きな地震が相次ぐと、地域全体が一斉に危険になっているように感じられるかもしれません。しかし、地震ごとに震源断層、プレート境界との位置関係、余震の分布などを確認することが重要です。過去の地震が起きたという事実だけで、次の大地震の発生時期を判断することはできません。
【余震の仕組み】熊本地震の活動はいつまで続く?今後の見通し
2026年7月28日に発生した「令和8年熊本地震」は、気象庁が定めた名称であり、M7.1の本震と、その後の一連の地震活動を指します。2016年の熊本地震とは別の地震です。
地震調査研究推進本部の評価によると、2026年7月28日16時から8月31日までに、最大震度1以上を観測した地震は735回に達しました。このうち、震度7が1回、震度5弱が5回、震度4が23回、震度3が71回です。発生前と比べて地震回数が多い状態が続いている一方、大局的には緩やかに減少していると評価されています。
気象庁が2026年9月24日に示した防災上の見通しでは、平常時より地震発生数の多い状態は当分続くとされています。一方、最大震度5弱程度以上の地震が発生する可能性は低下し、その発生頻度は「1か月に1回程度」の発生に相当する状況を下回ったと説明されています。
これは、熊本で大きな地震が再び起きる可能性がなくなったという意味ではありません。地震活動が落ち着く傾向にあることと、将来の地震を完全に否定できることは別です。気象庁は、揺れが強かった地域を含め、日本国内ではいつどこで規模の大きな地震が発生してもおかしくないとして、地震や津波への日頃の備えを呼びかけています。
余震はなぜ続くのか
大きな地震が起きると、震源付近の断層だけでなく、周囲の岩盤にかかる力も変化します。その影響で、周辺の断層や岩盤が新たにずれ、地震が繰り返し発生することがあります。これが、余震を含む一連の地震活動が続く基本的な仕組みです。
一般には、時間がたつにつれて余震の頻度は減少します。しかし、活動の減少途中に比較的大きな地震が起きたり、離れた場所で別の地震活動が始まったりすることもあります。また、後から発生した地震が必ず本震より小さいとは限りません。
そのため、「小さな地震が続いているから大地震のエネルギーが抜けている」「地震の回数が減ったからもう安全」といった単純な判断は避けるべきです。地震活動の評価は、発生回数だけでなく、規模、震源域、地殻変動、地震の発生メカニズムなどを組み合わせて行われます。
【地震が多い地域ランキング】回数だけでは危険度を判断できない
「今、日本で最も地震が多い地域はどこなのか」という疑問に答えるには、まず何を数えるかを決める必要があります。震度1以上の地震の回数、震度3以上の地震の回数、M4以上の地震の回数では、順位が異なる可能性があります。さらに、集計期間が1か月なのか、年初からなのかによっても結果は変わります。
2026年9月22日時点の「くらしデータ」の集計では、震度1以上の地震が最も多かった震源地は熊本県熊本地方で527回でした。これは同年の特定期間における震源地別の回数であり、熊本県が日本で最も危険な地域だと断定するための順位ではありません。
2026年は、熊本県熊本地方だけでなく、三陸沖や岩手県沖、島根県東部などでも大きな地震が発生しています。これらは震源の位置も地震の仕組みも異なります。ある地域で有感地震の回数が多いことと、その地域で直ちに大地震が起きる可能性が高いことは、同じ意味ではありません。
また、地震の回数が少ない地域でも、活断層や海溝型地震のリスクがなくなるわけではありません。地域の危険性を調べる際は、地震の発生回数だけでなく、地震調査研究推進本部の長期評価、自治体のハザードマップ、想定される揺れや津波、建物の耐震性などを確認する必要があります。
特に沿岸部では、海域で大きな地震が発生した場合、震源から離れていても津波の影響を受ける可能性があります。過去の震度データだけで居住地の安全性を判断せず、地域の地形や避難経路も含めて備えを考えることが大切です。
【前兆の誤解と防災】大地震が来るサインは見分けられる?
地震が続くと、「大地震の前兆ではないか」「地震雲が出た」「動物が普段と違う行動をしている」といった情報が気になりがちです。しかし、気象庁は、日時・場所・規模を精度よく限定した地震予知は、現在の科学的知見では困難だと説明しています。
地震雲については、雲と地震の関係を説明する科学的なメカニズムが確認されていません。動植物の異常行動についても、地震以外の要因があり、地震の前兆として科学的に説明できていない部分が多いとされています。こうした現象だけを根拠に、特定の日に大地震が起きると判断することはできません。
一方、実際に地震活動が活発になっているかどうかは、気象庁の地震情報や震度データベース、地震調査研究推進本部の評価で確認できます。大地震の後に余震が続いているのか、別の震源域で新たな活動が起きているのか、震度やマグニチュードがどう推移しているのかを確認することが、根拠のある判断につながります。
地震が多い今、優先したい防災対策
- 家具や家電を固定する:寝室や避難経路の近くに、倒れやすい家具を置かないようにする。
- 非常用品を準備する:飲料水、食料、常備薬、懐中電灯、携帯電話の充電手段などを用意する。家庭の事情に応じて、最低3日分、できれば1週間分を目安に備蓄を検討する。
- 避難場所と経路を確認する:自治体のハザードマップで、地震による揺れ、津波、土砂災害などの危険性を確認する。
- 緊急地震速報が出たら身を守る:丈夫な机の下に入るなど、まず頭を守り、落下物や転倒物から離れる。
- 海沿いでは津波に備える:強い揺れや長い揺れを感じた場合は、津波警報などの情報を確認しつつ、直ちに高台など安全な場所へ避難する。
- 情報源を絞る:気象庁、自治体、地震調査研究推進本部などの公的情報を優先し、日時を断定する予言や出典不明の投稿に振り回されない。
防災で大切なのは、地震を正確に予知しようとすることではなく、地震がいつ起きても被害を減らせる状態をつくることです。特に2026年は熊本での地震活動が続き、東北の太平洋沖でも大きな地震が発生しています。自宅や職場、通勤・通学経路など、普段の生活圏に合わせて対策を点検しておきましょう。
【最近地震多い】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年は本当に地震が増えているのですか? A1:2026年9月は震度3以上が16回、M4.0以上が91回でした。一方、9月22日までの震度1以上の年累計は2,328回で、同時期の過去平均2,387.7回と比べると平年並みです。全国一律に増加していると判断するのではなく、期間や震度別、震源域別に比較することが大切です。
Q2:熊本地震の余震はいつまで続きますか? A2:余震を含む地震活動がいつ終息するかを、正確な日付で予測することはできません。気象庁は2026年9月24日時点で、平常時より地震発生数の多い状態が当分続くとしています。最新の活動状況を確認し、引き続き防災対策を維持してください。
Q3:地震が続いた後には大地震が来るのでしょうか? A3:地震が続いているという事実だけで、その後に大地震が起きるかどうかを判断することはできません。地震の発生時期、場所、規模を精度よく特定する予知は現在の科学では困難です。気象庁の地震情報や公的な評価を確認し、前兆とされる雲や動物の行動だけで判断しないことが重要です。
まとめ:今後の地震活動を正しく見極める判断基準
「最近地震が多い」と感じる背景には、2026年に複数の地域で大きな地震が発生していること、熊本で地震活動が続いていること、そして地震情報に触れる機会が増えたことがあります。ただし、9月22日までの震度1以上の地震回数は、同じ時期の過去平均と比べて平年並みという集計結果もあります。
重要なのは、地震の多さを一つの数字だけで判断しないことです。震度3以上の回数、M4以上の回数、震度1以上の年累計は、それぞれ異なる情報を示します。さらに、熊本のように一つの地震をきっかけとして活動が長く続く地域と、別の仕組みで地震が起きている地域を区別する必要があります。
今後の見通しを知りたい場合は、気象庁の最新の地震情報と防災上の呼びかけ、地震調査研究推進本部の評価を確認しましょう。地震雲や予言を根拠に将来を判断するよりも、家具の固定、備蓄、避難経路の確認を優先するほうが、実際の被害を減らすことにつながります。
日本では、地震が少ない時期であっても大きな地震が発生する可能性があります。回数が増えたかどうかだけに注目するのではなく、正確な情報をもとに状況を理解し、いつ起きても身を守れる準備を続けることが、2026年の地震活動に向き合ううえで最も現実的な判断基準です。 (出典: 最近 地震 多い(Yahoo!ニュース))